「ゴルフ共配便」で物流コスト削減
2019年4月から全国・全業態小売店舗への共同配送を本格運用・開始しました。
共同配送・推進の背景
近年、ゴルフ人口の減少、社会経済動向の変化や個人消費の現象などの影響により、ゴルフ用品業界は厳しい経営環境が続いています。
一方、運送業界では慢性的なドライバー不足と、労働時間等法令順守の強化、さらには昨今のネット通販の急増にかかわる宅配事業の採算悪化などが経営を圧迫、大手運送会社の運賃値上げ要請が増加しています。
このような内外の環境変化の影響を受け、各社の物流コストは増大傾向にあり、また1社でのコスト削減には限界にきており、業界全体で仕組みを作り物流コストを削減する必要があります。
そこで(1)共同での輸配送(2)物流倉庫の共同利用(3)情報システムの共同化の3テーマを設定し検討を重ねた結果、第1ステップとして共同配送を実施いたしました。
「ゴルフ共配便」の仕組み
これまでメーカー各社が得意先(小売店)にそれぞれ送っていた荷物を提携運送会社が集約し、各店舗への配送を行う仕組みです。
JGGAではこの事業を「ゴルフ共配便」と命名し、JGGA推奨事業として2016年2月より取り組み、2019年4月には配送地域を全国へ広げ、配送先も全業態に拡大し本格運用を開始いたしました。
加盟各企業におかれましては、「ゴルフ共配便」のご利用を是非ご検討下さい。(2019年6月現在9社利用中)
削減効果想定
会社 | 月次出荷規模 | 個/件 | 削減率 | |
---|---|---|---|---|
件数 | 個数 | |||
A社 | 400 | 480 | 1.2 | 23% |
B社 | 1,000 | 1,500 | 1.5 | 21% |
C社 | 2,000 | 3,400 | 1.7 | 22% |
D社 | 4,000 | 7,200 | 1.8 | 20% |
配送条件と運賃 (運賃は月間の配送数量により決定)
「ゴルフ共配便」の大きな特徴は、『同じ店舗に出荷した一日の出荷数量を合算』し、複数個口が累積して安くなる料金システムです。
配送条件
営業日 | 月曜日~金曜日(休日、祝日は除く) |
---|---|
集荷時間 | 原則18時まで |
配送時間 | 原則翌日配送、時間指定は不可 |
対象貨物 | 1梱包 原則重量5kgまで、結束時も5kgまで。※5kg超の場合は、別途対応 |
対象先 | 個人宅配を除く、全国・全チャネルのゴルフ用品取扱小売店舗(館内配送手数料は実費請求) |
「ゴルフ共配便」利用で期待できるメリット
製造メーカーのメリット
- 配送・物流コストの削減
- CO2排出量削減
- ダンボールなど梱包資材の業界統一基準を検討
小売店のメリット
- 検収、検品なと荷受け作業効率化によりスタッフの接客時間の増加
- 通い箱や梱包資材削減の取り組みによる廃棄費用の削減
ゴルフ共配便 利用条件と手順
- JGGA会員(メーカー・卸)で、共配対象店舗への月間出荷数量が400個以上見込めること。
- 利用検討希望の連絡をいただいた会員会社様へ、本事業幹事会社の担当者が詳細説明に伺います。
- 利用申込をJGGA宛提出後、幹事会社と運送契約締結へ。
ゴルフ用品業界は商品の共同配送で地球温暖化の改善に貢献します
物流部門の環境負荷の低減、物流の生産性向上等持続可能な物流体系の構築は、荷主・物流事業者それぞれの単独による取組だけではなく、それぞれが互いに知恵を出し合い連携・協働する先進的な取組が必要です。
「グリーン物流パートナーシップ会議」は複数事業者間の協働によるそうした取組を支援し、グリーン物流パートナーシップの普及促進を図ることを目的としています。日本ゴルフ用品協会はこの活動の趣旨を理解し協力、推進していきます。
主催:経済産業省、国土交通省、公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会、一般社団法人日本物流団体連合会
協力:一般社団法人日本経済団体連合